お茶道具の中でも代表格として扱われることの多い茶碗。
茶碗は中国で生まれ、茶道の文化とともに禅僧が日本へ持ち帰ったことが由来とされています。
初期の頃から天目茶碗を代表とする中国由来の茶碗は唐物と呼ばれ、茶人たちに珍重されてきました。
時代が進むにつれて茶の湯の普及とともに日本国内での制作も盛んになり、「わびさび」の価値観が広まると朝鮮王朝由来の高麗物と呼ばれる歪みのある井戸茶碗なども注目されるようになります。
現在でも、茶人はもちろん、コレクターとして茶碗を蒐集される方も多く、茶碗は国内外で高い人気を誇っています。
作家作品のほかに無銘の名品も多い茶碗のご売却は、経験豊富な鑑定士がいる古美術はじめ堂へご相談ください。

茶碗とはその名の通り「お茶を飲むための碗」ですので茶道具ではありますが、産地や制作年代によっては「中国美術」「朝鮮美術」として見ることもできます。
天目茶碗や青磁茶碗、井戸茶碗などは中国や朝鮮王朝からの伝来品ですが、日本の茶の湯でも珍重され全国の産地で多く作られるようになりました。当時の伝来品は茶道具としてだけでなく中国美術・朝鮮美術としても価値が高く、国内外で高い人気が続いています。
特に曜変天目茶碗は天目茶碗の中でも最上級とされ、世界に3点のみ現存し、全て日本国内に収蔵されいて国宝指定されています。国宝指定されていない曜変天目茶碗も1点ありますが、こちらは「曜変」と呼べるかどうか見解がわかれています。

日本の茶碗では「一楽、二萩、三唐津」と言われるように楽茶碗、萩茶碗、唐津茶碗が代表格とされていますが、織部、志野、瀬戸黒なども大変人気があります。
その他には、京焼、薩摩焼などの繊細な絵付が素晴らしい茶碗や、仁清や乾山などの伝世品の写し、この地方では犬山焼なども茶の湯では使い勝手が良いと重宝されています。
また東海地方は、荒川豊蔵、鈴木蔵、加藤孝造、加藤卓男など人間国宝も多く、現代陶芸の名工たちの茶碗は茶人以外からも愛されています。